語彙
2023年1月15日
語彙が持つイメージを作る
語彙が表す意味にはニュアンスの幅がある
これまで、辞書や単語帳で語彙の意味を一生懸命に覚えてこられた方でも、ネイティブの英語で何か違和感を感じたり、うまく語彙を使いこなせなかった経験があると思います。その原因の1つとして、文脈や状況で語彙の意味が変わることがあげられます。例えば、”save”(動詞)は、「助ける」「救う」「取っておく」「貯金する」「節約する」etc. という様々な意味があり、文脈によって日本語としての意味が変わります。
もちろん、資格試験や学校のテストなどでは、辞書に沿った回答が求められることがほとんどですし、英語の基本としては、1つでも多くの語彙を頭に入れておいて、あとから応用を学ぶということになります。ただ最初から、覚えるのが苦手だから意味は1つでいいと止まってしまってはもったいないのです。(覚えるのが得意な方は、どんどん頭に入れていってください!)
辞書にある複数の日本語の意味を持つ語彙や、様々な文法上のルールは、あくまでイメージを作るための参考だと捉えてみましょう。先ほどの”save”の日本語の意味を俯瞰すると、「主体(主語)が対象のものを意識して取り上げ、別のところに移動させて置いておく」イメージがあります。そうすると、対象が人や動物であれば「助ける」「救う」で、対象がお金であれば「貯金する」「節約する」ということになります。対象がソフトウエアの場合は、みなさんがよく知っている「保存する」になります。
ですので、単語を覚えることに苦手意識のある方は、固有名詞以外の語彙については、一つ一つ対応する日本語やルールを覚えるというよりも、その語彙や文法が持つ意味(解釈)の全体を俯瞰して、頭の中で自分なりのイメージを一緒につかむことも意識してみてください。プログラミングで使用する語彙は状況を表すことがほとんどですので、イメージもしやすいと思います。
カタカナ語は辞書で意味を再確認する
いわゆる和製英語の意味が元の意味と異なる使われ方をすることは、聞いたことある方も多いと思います。これはもう、別の単語として覚えるしかありません。例えば、”challenge”の名詞は、日本語では「挑戦」「課題」のような意味になりますが、日本語の「チャレンジ」のイメージよりも、難しく能力を求められるやりがいのあること、というニュアンスが強くなります。このように、日本語のカタカナで日常的に使われる英語に似た言葉でも、一度は辞書や単語帳で意味の再確認をして、誤用や誤解がないように気をつけていきましょう。