基本文法
2023年1月15日
「スラッシュ・リーディング」で文章の頭から順番にイメージを組み立てる。
「返り読み」はしない
中学や高校で英語を習った方は、文章の最後から日本語に変換する「返り読み」で学習をしてきた方もいらっしゃると思います。しかし、ここでは「返り読み」は忘れてください。スピード重視のリスニングでは、最後まで聞いてから日本語に置き換えていては間に合いませんし、長文や言い回しの複雑な文章ではかえってわかりにくくなります。
スラッシュ・リーティングで英語の語順を意識する
スラッシュ・リーディングとは、英語を読む(聞く)ときに、意味のあるかたまりをスラッシュ(ポーズ)で区切り、出てきた語彙の順番のままイメージを組み立てることです。
例えば、次のような文があります。
“Early computers were meant to be used only for calculations.”
https://en.wikipedia.org/wiki/Computer
これを、意味がある一番小さいかたまりで区切ってみましょう。
Early computers / were meant / to be used / only for calculations.
初期のコンピュータ / 意図されていた / 使われるため / 計算だけのために
日本語の文章としてはおかしいですが、ここはぐっと我慢して、この順番のまま頭でイメージしてみましょう。日本語でも友達同士で話す場合には、思いつくままに話して語順がおかしくなっても通じますね。そのノリです。これが英語のまま文章の頭から理解するということです。最初はかなり違和感を感じたり、イメージが組み立てられずに苦しかったりすると思います。ここが練習のポイントです。
英語では、主語と動詞が最優先です。英語のスピーチなどでは結論から先に言う、という話を聞いたことがあると思いますが、文章(文法)にもそれが現れています。まず、主体と動作をざっくりイメージした上で、細かい目的や状況などをあとから付け足していきます。
区切る場所は、主語(名詞)のあとや、前置詞や接続詞の前などです。慣れてくると、この区切る長さを長くすることができ、文章単位でも理解できるようになっていきます。区切る場所は、ブログの中で都度紹介していきますので参考にしてください。また、最近はスラッシュ・リーディングのコツを紹介しているサイトもたくさんありますので、検索してみてください。
日本語に変換しない
そして、次に大事なことは、日本語に置き換えないことです。日本語で「初期のコンピュータ」と聞くと、ブラウン管画面が乗ったPC88,98シリーズや、大きな磁気テープが回っているような筐体を思い浮かべると思います。それを、”Early computers”を読んでも同じようにイメージすることを意識してください。これは物の名前だけではなく、動作や抽象的な意味の語彙でも同じです。すべてを日本語を理解するときと同じ感覚でイメージを結びつけていきます。ただ、人によっては頭の中が真っ白になるかもしれません。それは、英語の語彙や音と理解が結びついていないということですので、一つずつ根気よく積み上げていってください。これはスポーツのように練習するしかありません。少しずつイメージが作れるようにがんばってください。